PROFILE
作家紹介
Profile
2018年 金沢美術工芸大学 美術科美術工芸学部 芸術学専攻 卒業
2019年 個展『あいの詩』
@湯涌創作の森 @GALLERY KAZANE @ETHNORTH GALLERY
フォトブック『はじまりの詩』
2020年 地域おこし協力隊として新潟県柏崎市矢田集落着任(2023年任期満了)
『世界の藍』展 亮布コレクションを出展協力@文化服飾学園博物館
2021年 祈りをつなぐ祭衣装プロジェクト実施
2022年 青木正明氏著『伝統染色と化学』執筆協力
2023年 亮布アートパネルプロジェクト実施、亮布研究所を開業
ABOUT Liang bu
亮布とは
中国西南地方に伝わる、不思議な藍染めの布
亮布は紅紫色の色味と金属的な光沢感が特徴の布で、中国西南に暮らす少数民族の村で生産されています。中国語で「光る布」という意味を持つこの布は、紙や革にも似た質感を持ち、光の加減で色味の見え方が変化します。日本にも古くから藍染めの文化がありますが、日本の藍染布とはかなり違った特徴を持っています。
染めて、塗って、叩いて…複雑な工程が織りなす色と光
亮布の不思議な色味は「ブロンズ現象」と呼ばれる光の反射現象によって表れます。この現象は平滑な布面に均一に染料がのることで発生します。そのため、平滑な布面にたくさんの藍の染料を付着させる必要があります。何度も藍を重ねた布を叩き、薄い塗膜を塗り重ねてはまた叩き、締めの藍染めでやさしく染め上げる…。亮布の独特な色味と光沢は、これら複雑なプロセスを経て生まれるのです。
祭礼衣装の素材
中国西南の少数民族たちは、亮布を民族衣装の素材として使用しています。本来、亮布で作られた衣装の上には色鮮やかな刺繍がびっしりと施されており、それらの刺繍はかつて文字を持たない民族の象徴的なモチーフであります。少数民族の村の女性たちは毎年、祭礼のために亮布から新しい衣装を用意しています。
作り手それぞれの味を持つ亮布
亮布は中国西南の村々で作られていますが、同じ村であっても使われる材料や手順は作り手によって実にさまざまです。光沢が強めの布、黒色味が強めのものなど、作り手によってこだわりのレシピがある様子はまるで「おふくろの味」を思わせます。